ギレン・ザビ演説全文 ガルマ国葬編
ギレン・ザビとは。
「ジーク、ジオン!!!」
機動戦士ガンダムを知らない人でも一度は耳にしたことがあるであろうこの言葉。
ガルマ・ザビが戦死した事に端を発し、兄弟の死を国家の戦意高揚に利用したしたたかな男ギレン・ザビ。心に熱く秘めた野望を抱くジオン公国軍の総帥である。
ザビ家の長男であるギレン総帥は宇宙移民者(スペースノイド)による人類支配と、地球に住む人々(アースノイド)の滅亡を目論む。
一年戦争当初は優勢に進んでいた戦局が不利になり、公王の講和の勧めも退けた。
今回はギレンの名演説、ガルマ国葬を全文でまとめてみた。
ギレンの演説全文
我々は1人の英雄を失った。
これは敗北を意味するのか?
否、始まりなのだ。
地球連邦に比べ我がジオンの国力は30分の1以下である。にも関わらず今日まで戦い抜いてこられたのは何故か。諸君、我がジオンの戦争目的が正しいからだ。
一握りのエリートが宇宙にまで膨れ上がった地球連邦を支配して50余年、宇宙に住む我々が自由を要求して、何度連邦に踏みにじられたかを思い起こすがいい。
ジオン公国の掲げる、人類一人一人の自由のための戦いを神が見捨てる訳はない。
私の弟、諸君らが愛してくれたガルマ・ザビは死んだ、何故だ!
戦いはやや落ち着いた。諸君らはこの戦争を対岸の火として見過ごしているのではないのか。
しかし、それは重大な過ちである。
地球連邦は聖なる唯一の地球を汚して生き残ろうとしている。我々はその愚かしさを地球連邦のエリート共に教えねばならんのだ。
ガルマは、諸君らの甘い考えを目覚めさせるために死んだ。
戦いはこれからである。
我々の軍備はますます復興しつつある。地球連邦軍とてこのままではあるまい。
諸君の父も兄も、連邦の無思慮な抵抗の前に死んでいったのだ。この悲しみも怒りも忘れてはならない。
それはガルマは死をもって我々に示してくれたのだ。
我々は今、この怒りを結集し連邦軍に叩きつけて初めて真の勝利を得ることができる。この勝利こそ、戦死者全てへの最大の慰めとなる。
国民よ立て!悲しみを怒りに変えて、立てよ国民!
ジオンは諸君らの力を欲しているのだ。
ジーク、ジオン!!!